手に職をつけるという意味でも、保健師は人気のある資格です。保健所や保健センター、市区町村役所、さらに企業や医療機関、学校など活躍できる場所はたくさんありますが、当然ながら職場によって保健師が担う役割、求められるスキルも少しずつ違ってきます。
例えば健診センターで働く場合は、受診者に対しての保健指導や看護業務、健診結果をまとめる事務作業などが主な仕事となります。中でも保健指導は重要で、診断結果に基づいて適切なアドバイスをしていかなければいけません。受診者が納得できるよう、まずは専門的な知識が必須となります。そしてコミュニケーション能力も必要なスキルです。基本的に健診センターは病院のように病気の人ばかりが利用する訳ではありません。健康を確認するための健診で、診断結果に少し異常な数値が見られても、自分が特に健康面で問題が無いと感じていれば、保健師からのアドバイスもまともに聞いてくれない人もいます。一方的な指導は適切ではなく、受診者の話もしっかり聞き普段の生活や状況をよく知った上で、食生活の改善や必要と思われる検査を促していく事が大切です。
また、保健師は医師や看護師とも関わりを持ちます。もちろん役割分担は異なりますが、状況によっては看護師のサポートをするケースもあります。健診をスムーズに安全に行っていくには、スタッフ同士の連携が必要不可欠で、普段から積極的に会話をして仲を深めておくことも大切です。